山形大学医学部整形外科ホームページ巻頭言『ごあいさつ』

- 高木 理彰Takagi Michiaki
- 山形大学医学部整形外科学講座 主任教授
平成24年1月1日付けで山形大学医学部整形外科学講座第三代教授を拝命しました。当講座は昭和51年4月1日に開講され、初代渡邊好博教授が教室の礎を築かれ、その後、第二代荻野利彦教授に引き継がれ今日まで着実に発展してきました。現在、山形県内はもとより東北、全国各地で大勢の教室員、同門会員が整形外科をはじめとする運動器の医療、研究に熱心に携わり活躍しています。
整形外科学は様々な学際領域と密接に関連し、運動機能の面から健康の回復、維持、増進に貢献する分野です。外傷、変形性関節症や関節リウマチをはじめとする関節病、脊椎脊髄病、骨軟部腫瘍、また骨粗鬆症をはじめとする骨代謝、骨系統疾患、先天異常、感染症、さらにリハビリテーション、スポーツ、生体材料、微小血管外科など多くの専門領域を網羅しながら現在に至っています。各分野の活発な基礎研究が臨床を支える原動力となっています。
本邦では超高齢社会を迎え、"健康な長寿"に社会の大きな関心が寄せられています。このためには健やかな運動機能の維持が欠かせません。現在、高齢者の運動器医療の分野でも様々な喫緊の課題があります。骨折、骨粗鬆症、変形性関節症、脊椎疾患をはじめ整形外科を中心とした高齢者の運動器医学、医療の需要は高まるばかりです。また超高齢社会を支える青壮年世代の身体の健康の問題も大きなテーマとなっています。小児から青壮年、高齢者まで幅広い世代の健康を支える運動器医学、医療の役割は極めて大きいように思います。災害時における迅速な医療対応も求められています。
山形大学整形外科学教室では、時代のニーズに応え、将来を見据えて様々な分野と連携し、将来を担う若手を育てながら、整形外科学を中心とした運動器医学、医療を通して社会に貢献することを目指しています。
山形大学医学部整形外科学講座 主任教授高木 理彰